研究助成実践事例 2019-03 : research grant report 2019-03
【学校部門】奨励賞 ■本文PDF | ||
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1 | 所属校 | 長野県伊那市立手良小学校 |
2 | 役職 | 教諭 |
3 | 氏名 | 有賀 祥子 |
4 | 研究主題 | どの子も 「わかる」・ 「できる」 「つながる」喜びを感じ「もっとやりたい」という意欲が持てる授業づくり |
5 | 研究副題 | 協同学習を通して自分も友だちも高めあえる授業をめざして |
6 | 研究の要旨 | 本校では、「主体的・対話的な深い学びの実現」に向けて、お互いの高まりを願いながら、友だち同士で考えを交流し合ったり、教え合ったりする活動(協同学習)を効果的に取り入れることで、子どもたちが、 ① 「自ら学び、めあてを達成した」喜びを感じられる ② 問題の答えを出せるだけでなく、自分の言葉で説明する力をつけられる ③ 共に高め合う中で自分のつまずきに気付いたり、新しい解き方に触れたりすることができる ④ 周りの人から支持されている・受け入れられている ・ 「つながっている」という感情を持つことができる と考え、それが[もっとやりたい」という意欲につながるだろうと、『どの子も 「わかる」「できる」「つながる」喜びを感じ、 「もっとやりたい」という意欲が持てる授業づくり~効果的な協同学習を通して』を研究テーマに掲げている。 本学級は、学習集団のメンバー一人ひとりの成長が互いの喜びであるという目標のもとで学習することを意味する 「協同」という言葉の代わりに、子どもたちにとってなじみ深くて目標に向かって心を合わせて努力するという意味のある 「協力」という言葉を選び、そこに 「協同」の意味も込めて授業の学び合い(協同追究)の場面を「協カタイム」として協同学習を継続してきた。 まずは、協カタイムを45分間の授業の中に最低8分間は位置づけることからスター トした。 1学期は協カタイムでどう交流したらよいかわからない子、友達に教えてもらうことが嫌で泣き出す子もいたが、交流が活性化するための工夫をしたり、私が子どもたちの中に入って交流的に学ぶ姿を見せたりしたことで、だんだん交流的な学びへの抵抗がなくなっていった。 子どもたちが積極的に交流しながら学べるようになった2学期は、「振り返りの充実」と 「協同追究の深まり」を重点にして取り組んだ。 また、協カタイムを取り入れたことによって生じた 「授業時間が足りなくなる」という課題に対しては、授業フレーム(習得型·活用型 ・ 探究型)をどうするか考え、 AL(アクティブ ・ ラーニング)デザインシー トを活用して授業を組み立てることによって対処した。 日常的に協同学習に取り組んできたことにより、子どもたちに以下のような変化が見られた。 ① 学習に集中し意欲的に取り組む姿や友達から学ぼうとする姿が多く見られるようになった。 ② 学級の中にあった限定的な人間関係が解消され、 男女分け隔てなく誰とでも関わる良好な人間関係が構築された。 また、わからなくて困っている友達を進んで助ける姿が日常的に見られるようにな った。 |